露点が示すもの
空気が含むことのできる水蒸気には上限があり、その上限は温度とともに急激に上がります。露点とは、圧力と水分量を変えずに空気を冷やしたとき、この上限に達する温度です。それより低い面では水が結露します。相対湿度と違い、露点は空気を加熱・冷却しても変わりません。そのため、圧縮空気、冷蔵室、電気盤、乾燥工程で注目すべき量です。
計算方法
世界気象機関が推奨する飽和水蒸気圧の式(WMO-No. 8、Sonntag 1990 による)を使います。
ew(t) = 6.112 × exp(17.62 t / (243.12 + t)) hPa
実際の水蒸気圧は e = ew(t) × RH / 100 です。露点は ew が e に等しくなる温度で、同じ式を逆に解いて求めます。0 °C 未満では、氷面の式 6.112 × exp(22.46 t / (272.62 + t)) による霜点も表示します。相対湿度か露点のどちらかを入力すれば、もう一方が計算されます。
水蒸気圧から次の値が求まります。
- 絶対湿度(空気 1 m³ あたりの水の質量 g): e / (Rv T)、Rv = 461.5 J/(kg·K)
- 混合比(乾き空気 1 kg あたりの水の質量 g): 622 × e / (p − e)。気圧に依存します
- 比エンタルピー: 乾き空気 1 kg あたりの熱量。空調や乾燥の計算に使います
計算例
20 °C、相対湿度 50 %、海面気圧の空気:
- 水蒸気圧 11.66 hPa(飽和 23.33 hPa)
- 露点 9.3 °C: 8 °C の冷水配管は結露します
- 絶対湿度 8.62 g/m³、混合比 7.24 g/kg
- 比エンタルピー 38.5 kJ/kg
25 °C、60 % では露点は 16.7 °C に上がります。
0 °C 未満の相対湿度
慣例として、相対湿度は氷点下でも液体の水を基準にします。気象機関や多くの湿度センサーもこの方法で表示します。氷面の飽和水蒸気圧は水面より低いため、水基準で 100 % 未満を示す空気でも、氷に対してはすでに飽和していることがあります。霜は露点よりわずかに高い霜点で生じます。
精度
この式は −45〜60 °C で IAPWS の基準値と約 0.3 % 以内で一致し、現場の湿度センサーよりはるかに高精度です。実際の不確かさは測定で決まります。20 °C、50 % で ±2 %RH のセンサーなら、露点の不確かさは約 ±0.6 °C です。高圧では増加係数により水蒸気圧が約 0.4 % 増えます。ライン圧の圧縮空気には、大気圧での測定値を換算するのではなく、加圧露点センサーを使ってください。
よくある誤り
異なる温度の相対湿度を比べる。 30 °C の 50 % は 15 °C の 50 % の 2 倍以上の水分を含みます。露点か混合比で比べてください。
局所的な低温部を見落とす。 結露は室内で測った気温ではなく、冬の盤の外壁や保温していない配管など、いちばん冷たい面で起きます。
露点と霜点を取り違える。 0 °C 未満では、計装用空気や冷凍設備の仕様が霜点を指すことがあります。データシートがどちらを使っているか確認してください。
よくある質問
°F でも使えますか?
はい。ページ上部の °C/°F 切替を使うと、すべての温度が切り替わります。
気圧には何を入力しますか?
空気の全圧です。1013.25 hPa は海面の標準気圧です。気圧は混合比と比エンタルピーにのみ影響し、露点や相対湿度には影響しません。
湿度伝送器の電流出力を換算できますか?
4–20 mA 換算ツール で 4–20 mA 信号を %RH または露点 °C にスケーリングし、その値をここに入力してください。