精度仕様の換算ツールのしくみ
データシートは製品に合った形で精度を示します。圧力伝送器ならフルスケールの ±0.1 %、高精度伝送器なら ±(読み値の 0.05 % + FS の 0.02 %)、メータなら ±(0.5 % + 3 桁)、基準器なら ppm です。2 つのセンサを比べたり誤差評価に組み込んだりするには、これらすべてを実際に測る読み値での 1 つの数値にしなければなりません。
このツールは「±(a + b + c)」という仕様の定義どおり基本項を足し合わせ、その結果を温度影響と長期安定性と組み合わせます。誤差を単位、読み値の %、フルスケールの %、ppm で、合成誤差と最大誤差として示します。
読み値が小さいとフルスケールの % が効く理由
フルスケール項は範囲のどこでも同じ単位数です。±0.02 % FS の 10 bar 伝送器は 10 bar でも 1 bar でも ±0.002 bar で、上端では読み値の 0.02 %、範囲の 10 分の 1 では 0.2 % になります。読み値の % の項は読み値とともに小さくなります。結果の下の表は範囲の 10、25、50、75、100 % での合計を示すので、センサがどこで不十分になるかがわかります。
フルスケール項のほうが大きくなる読み値も示します。0 … 10 bar で ±(読み値の 0.05 % + FS の 0.02 %)の例では 4 bar です。
温度影響と安定性
温度影響は K あたりの係数に、基準温度(通常 20 °C か 23 °C)からの差を掛けたものです。屋外の筐体にあるセンサは、1 年の大半で 30 K 離れていることもあります。安定性は校正後 1 年あたりのドリフトです。どちらも原因の異なる別の効果なので、合成誤差はこれらを基本精度と二乗和平方根で組み合わせます。最大誤差はすべてを足したもので、保証された限界に必要な値です。
フルスケール:スパンか最大値か
フルスケールは通常、範囲のスパンを指します。0 … 10 bar なら 10 bar、−10 … 10 V なら 20 V です。両極性の範囲では最大値、この例なら 10 V を指すデータシートもあり、その場合フルスケール項はすべて半分になります。データシートの記載に合わせて選び、記載がなければスパンを取るのが安全です。
仕様に含まれないことがあるもの
精度表の下の注記を読んでください。直線性、ヒステリシス、繰返し性は通常基本精度に含まれますが、電源電圧、取付け姿勢、静圧の影響は含まれないことがよくあります。伝送器を最大範囲の一部に設定するターンダウンでは、フルスケール項が大きくなることがあります。この場合は 圧力伝送器の精度計算ツール を使ってください。温度測定チェーンには、センサの等級、配線、変換器をまとめる 温度測定誤差計算ツール があります。
よくある質問
ppm を % に換算するには?
1 % は 10 000 ppm なので、50 ppm は 0.005 % です。相対項を ppm に切り替えれば、データシートの数値をそのまま入力できます。
「± 3 桁」とは?
1 桁(カウント)は表示の最下位桁の 1 ステップです。0.000 … 9.999 V を表示するメータでは 1 桁が 0.001 V なので、3 桁は ±0.003 V です。桁数と 1 桁の大きさを入力してください。
合成誤差は信頼区間ですか?
各項が同じ包含係数で示されている場合に限ります。データシートがそれを明記することはまれです。典型的な誤差の技術的な見積りとして扱い、最大誤差を限界としてください。