変流器の負担計算ツールのしくみ
変流器は一次電流を 1 A または 5 A の小さな二次電流に変換し、接続されたすべてのもの、つまり盤までのケーブルと、その先のメータ、リレー、変換器に流します。この回路が負担で、定格二次電流での皮相電力(VA)で表します。CT が確度階級を保てるのは、負担が定格の範囲内にある間だけです。
このツールは、導体温度での銅の抵抗を使ったケーブル 2 心の負担 I² × 2 ρ L / A に機器の負担を加え、その合計を CT の定格負担と比べます。定格負担に収まる最長ケーブル長と、実負担での確度限界係数も示します。
ケーブルがよく問題になる理由
5 A では、二次回路の 1 Ω ごとに 25 VA かかります。2.5 mm² の銅線 20 m を往復すると 0.275 Ω、つまり 6.9 VA で、メータをつなぐ前に一般的な 5 VA の CT が耐えられる値を超えます。1 A 二次なら同じケーブルで 0.28 VA です。このため、配電盤から離れた盤まで長く配線する CT はふつう 1 A 二次を使い、5 A 二次はメータの近くに置かれます。
25~100 % の範囲
IEC 61869-2 は、0.2、0.5、1 などの計測用確度階級の比誤差と位相誤差を、定格負担の 25 %~100 % の二次負担に対して規定しています。それを超えると CT は低めに測定して早く飽和し、下回ると誤差は確度階級の対象外となり、階級を超えることもあります。最近の電子式メータの負担は 1 VA にも満たないため、定格負担を大きく選びすぎると、ケーブルだけでは 25 % を下回ることがあります。各 CT が規定されている範囲はデータシートに記載されています。
確度限界係数と計器安全係数
保護用 CT には確度限界係数 ALF があり、合成誤差が階級内に収まる定格電流の倍数を表します。計測用 CT には計器安全係数 FS があり、事故時にメータに届く電流を制限します。どちらも実際の負担で変わり、よく使われる近似は ALF’ = ALF × (Rct + R定格) / (Rct + R実際)(Rct は二次巻線抵抗)です。負担が軽いと係数は大きくなり、保護用鉄心には有利ですが、メータにはより大きな事故電流が流れます。
現場センサに給電するケーブルの電圧降下には センサ電源の電圧降下計算ツール を、抵抗で電流を測る場合は 電流シャント抵抗計算ツール を使ってください。
よくある質問
VA と Ω をそのまま足せますか?
まず R = VA / I² で換算してください。このツールはケーブルと機器を抵抗として扱って算術的に足すため、誘導性の機器では合計をやや大きめに見積もります。安全側の誤差です。
二次側は絶対に開放してはいけませんか?
そのとおりです。負荷がかかった状態で二次側を開放すると CT は飽和し、危険な電圧が生じることがあります。メータを外す前に二次端子を短絡してください。
導体温度は関係しますか?
銅の抵抗は 1 K あたり 0.393 % 上がります。60 °C のケーブルは 20 °C のときより 16 % 抵抗が大きく、ケーブル負担も同じだけ増えます。